
相手の立場に立つ対応が、信頼関係をつくるカギ
こんにちは、
発達障がい支援センターの真鍋良得です。
子どもとの関わりの中で、「わざと困らせるような行動」に出会うことはありませんか。
例えば、「先生なんて嫌い!」と挑発してきたり、課題の時間に「やだよ〜」と逃げてしまったり…。
これらは単なる“反抗”ではなく、「どこまで受け止めてもらえるのか」「本当に自分を見てくれているのか」を確かめる“サイン”であることが多いのです。
大切なのは「無理のない行動」を伝えること
そんなとき、大人がついしてしまいがちなのは、理想的な行動を求めすぎることです。
「きちんと片付けをする」「人に親切にする」「礼儀正しくふるまう」…。
それが望ましい姿ではあるかもしれませんが、発達特性やその時の心の状態によっては、ハードルが高すぎてすぐには正しいとされる行動が難しい場合もあります。
そこで大切なのは、 相手が無理なくできることから始める という視点です。
たとえば「ちゃんとしなさい!」と言う代わりに「クイズしよう」「一緒に遊ぼう」と誘う言葉を使ってみると、大人も子どもも気持ちよく過ごせることがあります。
遊び感覚でやってみることが、「適切な行動をすると楽しい関わりが生まれる」という学びにつながることもあります。
注目を向けるポイントを工夫する
不適切な行動を止めることも必要ですが、それ以上に大切なのは 良い行動に注目して褒めること です。
「できたね」「ありがとう」と伝えることで、子どもは「こうすれば大人に認めてもらえるんだ」と実感します。
そうすることで、「困らせる行動」よりも「一緒に楽しむ行動」を選びやすくなっていきます。
大人の理想を押しつけない勇気
子どもの行動を変えようとするとき、つい「こうあってほしい」という理想を押しつけてしまいがちです。
でも、相手の立場に立って「この子にとって今できることは何だろう?」と考えることが、無理なく前進する第一歩になります。
まとめ
相手がとる行動の裏には、「もっと関わってほしい」「理解してほしい」という気持ちが隠れていることがあります。
だからこそ、大人が意識すべきは「理想を求める」のではなく「無理なくできる行動を一緒に育てる」こと。
その積み重ねが、安心できる関係と成長の土台をつくっていきます。
子どもも大人も笑顔で過ごせる関わり方を、大切にしていきたいですね。