心理カウンセラーのブログ

発達障害と被害妄想

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こんにちは、発達障がい支援センターの神谷今日子です。


あなたは、発達障害の方の被害妄想に困っていませんか?


発達障害の方の中には、被害妄想が強い傾向にある方もいます。

相手は攻撃したつもりがないのに、攻撃されたと思ってしまう。

みんなが自分を避けているように感じる。

誰かが自分の悪口を言っているように感じる。

誰かにずっと見張られているような感じがする。


このように感じる中、生活するのは本人もとても辛いですよね。

周りの人も、何を言っても本人が落ち込んでしまうため、どう対応したら良いかわからず、八方塞がりになることも多いです。

では、どうしていったら良いのでしょうか?


今日は、発達障害と被害妄想というテーマでお話できたらと思います。

なぜ、発達障害の方は被害妄想に囚われやすい?


発達障害の方の中には、多角的に物事を判断したり、客観的に見たりすることが苦手な傾向が見られることがあります。

自分の主観や感情に囚われやすくなってしまうのですね。
ですから、物事の捉え方が特殊になりやすい一面があります。

白黒つけて考えやすいというのも、この一つですね。

例えば、一度、誰かに悪口を言われた時に、多角的に判断すれば、その悪口は、その相手の一意見に過ぎません。
ですから、それだけを鵜呑みする必要もないのです。
ただ、多角的に判断するのが苦手な場合、一度の悪口でも、世の中のすべての人がこう思っているんではないか!?これが絶対的に正しいのではないか!?と思い、過剰に自分を守ろうとしてしまうことがあります。
その結果、まだ起こっていないあれこれを妄想するということが起こっていきます。

被害妄想があまりにも辛い場合は、薬物療法も検討する


被害妄想があまりにもひどく、生活に支障が出ている場合、薬物療法を検討することも大切です。

やはり、お薬の力を借りながら、解決していくことも大切です。

当センターでも、カウンセリングを始める前に、心理検査をおこないますが、その数値で薬物療法が必要だと判断した場合は、カウンセリングと並行して、病院の受診をおすすめすることもあります。

発達障害と被害妄想、どう解決する?


被害妄想を解決していくためには、認知の歪みを直していくことが一つ、大切になります。

認知の歪みとは、出来事に対して歪んだ捉え方をすることです。

被害妄想が強い方も、この認知の歪みが起きています。

例えば、電車で自分が座っている隣に誰も座らなかったという出来事があったとします。

認知が歪んでいなければ、「電車で隣に誰も座らなかった」と、出来事をそのまま理解して終わります。
ただ、認知の歪みが強い場合、「電車で隣に誰も座らなかったということは、自分は周りに避けられているのではないか・嫌われているのではないか」と思い、辛い感情が生まれます。


こんな風に、認知が歪んでいると、出来事を歪んで捉えてしまい、ネガティブな感情にも囚われやすくなります。

認知の歪みは、気付かずにいると、どんどん強化されていきます。

ですから、ここに気付いていくことが大切なのですね。


ただ、この認知の歪みは、気付きにくい部分でもあるし、家族が指摘しても、なかなか素直に受け入れられないことも多いです。

こういった時は、カウンセラーの力を借りるのがおすすめです◎

自己否定をやめていくことも大切。


また、自分の一部分を否定している場合、周りもその部分を否定してきているのではないか…と思いやすくなります。

例えば、「のんびりしているね」と人に言われたとします。
その時に、「のんびりなのは良くない」・「のんびりしている自分はダメだ」と自分で自分を否定している人は、悪口を言われた・否定された…と捉えやすくなります。

その証拠に、「鼻の穴が二つだね」と人に言われても、何とも思わないですよね!笑
「鼻の穴が二つの自分はダメだ」と、自分で自分を否定している人はほとんどいないからです。


こんな風に、自分で否定している部分を相手に言われると、被害妄想に囚われやすくなるのですね。
さらに言えば、自分で否定している部分が多い人の場合、被害妄想で苦しむ機会も多くなってしまうということです。

「のんびりだね」と言われても、「のろまだと否定された…」と落ち込むし、
「素早いね」と言われても、「そそっかしいと否定された…」と落ち込むし。


被害妄想の強い発達障害の方の、周りの人ができる対応とすれば、どんなあなたでもOKなんだよとすべてを受容していくことです。

先ほどの例で言えば、
「のろまでも、そそっかしくても、あなたはあなたのままでいい。」
それを伝えていくことです。

逆に、こうあるべき!こうではダメ!を言い過ぎていると、発達障害の方は、ますます、自己否定を強め、被害妄想に囚われやすくなっていきます。

ぜひ意識してみてくださいね。


ということで、今日は、発達障害と被害妄想というテーマでお話させていただきました。

本人も、被害妄想を現実だと思い込んでいることも多く、対応が難しい部分ではあるのですが、一つ一つ着実にやっていけば、改善できる部分でもあります。

発達障害の方の被害妄想にお困りの方は、参考にしていただければと思います。

では、今日は心理カウンセラーの神谷今日子がお送りしました。

 
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