心理カウンセラーのブログ

発達障害の一つである発達性協調運動障害とは?

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こんにちは、発達障がい支援センターの神谷今日子です。

あなたは、発達障害のお子さんの手先の不器用さに悩んでいませんか?

あなたは、発達障害のお子さんが運動が苦手で悩んでいませんか?

発達障害のお子さんがよく物にぶつかることはありますか?

あなたは、発達性協調運動障害という言葉を聞いたことがありますか?


発達障害の子どもの中には、手先が不器用であったり、ボールを使った運動や自転車に乗るといった運動が苦手だったりする子がいます。


私自身も、発達障害当事者なのですが、運動が大の苦手でした。
高校生の時に測った50m走は、11秒台でした。(小学1年生の平均と同じ)
宿題で出された、なわとびの「後ろ跳び30回」が何時間練習してもできませんでした。
リレーや大縄跳びの時には、クラスメイトから責められることもあり、周りが当たり前にできていることができない自分が、当時は、すごく嫌いでした。


こんな風に、発達障害の方の中には、運動障害があるケースがあります。
そして、それにより、運動が嫌いになり、自信がなくなり、不登校などの二次障害につながることもあります。

そこで、今日のブログでは、発達障害の一つである、発達性協調運動障害について解説していきます。
どう対応・対策していったらいいか?についてもお伝えさせていただきますね。


発達性協調運動障害とは?


発達性協調運動障害とは、発達障害の分類の一つで、「協調運動」に困難がある状態のことを指します。

協調運動とは、手と足、目と手、など体の別々の部位を同時に動かす運動のことです。

例えば、なわとびは、手と足を同時に動かしていますよね。
他にも、はさみで紙を切ることも、片手ずつ別々の動きをするし、目で、切る場所を見ておかなくてはいけません。

このように、体の別々の部位を同時に動かす運動のことを協調運動といい、それに困難がある状態のことを発達性協調運動障害といいます。


発達性協調運動障害のチェックリスト


発達性協調運動障害は、「DSM- 5」という、2013年にアメリカ精神医学会から出た、精神疾患の診断・統計マニュアルによると、

☑協調運動が、その人の年齢や、技能を学んだり使ったりする機会において期待されるものより、明らかに劣っている。その困難さは、不器用さだったり、運動技能の遂行においての遅さと不正確さだったりによって、明らかになる。

例として、
・物を落とす(不器用さ)
・物によくぶつかる(不器用さ)
・物をつかむことにおいての、遅さと不正確さ
・はさみや刃物を使うことにおいての、遅さと不正確さ
・字を書くことにおいての、遅さと不正確さ
・自転車に乗ることにおいての、遅さと不正確さ
・スポーツに参加することにおいての、遅さと不正確さ
が挙げられる。

☑先ほどの運動技能の欠如が、年齢にふさわしい活動を、明らかに持続的に妨げており、学業や学校での生産性、就労前後の活動、余暇、遊びに影響を与えている。

☑発達段階早期(小さい頃)からこの症状がある。

☑知的障害や視力の障害で説明がつかず、運動に影響を及ぼす神経疾患によるものではない。

といった場合に、お医者さんに診断されます。

参考文献:「DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引」American Psychiatric Association(高橋三郎、大野裕、染谷俊之、他、訳)(医学書院、2019)P.37


ですので、上記を、発達性協調運動障害のチェックリストとして、ご参考いただければと思います。
(実際の診断は、私たち心理カウンセラーはできません。お医者さんがするものです。)


発達性協調運動障害への対応・対策

発達性協調運動障害の症状がある場合、どのように対応・対策していったら良いのでしょうか?

今回は、3つの対応を取り挙げさせていただきますね。

1、発達性協調運動障害の方が安心して活動できる環境を作る


まずは、運動が嫌いにならないように、周りの環境を整えていきましょう。

たとえ、何かしらの運動がうまくできないということがあっても、周りが責めたり、馬鹿にしたりしない環境を作り、そこで運動をするということです。


親御さん自身は、周りの子どもと比べずに、子どものできたところに目を向け、褒めていくようにしましょう。

他にも、幼稚園や保育園、学校の先生に伝えて、クラス全体が、できない人を責めたり笑ったりしない、そんな雰囲気づくりをしていくことも大切です。

こうしていくことで、お子さんが運動が嫌いになり、自信をなくし、二次障害につながってしまうのを防ぐことができます。

2、スモールステップでおこなう


発達性協調運動障害の方が、何かしらの運動をおこなうのに、スモールステップで目標を立て、やっていくという方法です。

私たちが普段当たり前にしている行為には、実は、たくさんのステップがあります。

発達性協調運動障害のある方が、今、どの段階にいて、どの作業だったらできそうなのか?をしっかりと把握した上で、一つ一つできるように、練習していきます

例えば、はさみで紙を切ることが苦手な発達障害のお子さんがいたとします。


はさみで紙を切るという行為一つとっても、たくさんのステップがあります。

1、何も持たずに、手を開いたり閉じたりする

2、はさみを持って、手を開いたり閉じたりする

3、2をしながら、片手で紙を持つ

4、1回、はさみを開いて閉じるだけで切れるものを切る

5、2回以上、はさみを開いて閉じることで切れるものを切る

6、線に沿って切る

7、紙を動かしながら、手を動かし切る

といったようにです。


お子さんによっては、ステップがさらに増えることもありますし、1の前にもステップがあることもあります。

これらを把握した上で、一つ一つ練習していくことで、少しずつ運動技能が身についていくのです。

3、持っている基準を変えていく


しかし、上の2つを実際にやるのって、実はなかなか難しかったりします。

なぜなら、私たち大人にとっては、当たり前にできる!と思っていることが多いからです。

・こんなことできて当たり前なのに、何でこの子はできないの?

・他の子ができているから、この子もできるはず!

・そんな変な動きをして、ふざけているの?

・これができたなら、これもできるでしょ!

こんな風に思ってしまいやすいのです。


なので、こう思っている場合は、なかなか適切な声掛けはできませんし、スモールステップも思いつきません。


その場合、あなたの持っている常識や当たり前を通さずに、発達障害のお子さんを見ていく必要があります。


これは、発達障害当事者の方も同じですね。

「こんなことできて当たり前なのに、自分は何でできないんだ…」という思考になると、ますます自己肯定感は下がっていってしまいます。

ちなみに、今の私は、50m走が11秒であることも笑って話せていますし、ヨガを好きになり、運動を楽しめています。
これは、自分を責める基準を変えて、運動ができない自分も含めて愛しているからなのですね。


ですので、発達性協調運動障害を克服していく上には、あなたの持っている「当たり前」という基準を見直していくことが大切になっていきます。


他の子と比べずに、基準を見直していくことについては、
「発達障害の子どもを他の子と比べてしまう時には」という記事でも書いています。
宜しければ、ご参考ください。



ということで、今日は、発達障害の一つである発達性協調運動障害について、そして、対応・対策についてお話させていただきました。

いかがでしたでしょうか?


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では、今回は、心理カウンセラーの神谷今日子がお送りしました。

 
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