こんにちは!発達障がい支援センターの神谷今日子です。
あなたは、発達障害の子どもと他の子どもを比べてしまって落ち込むことはありませんか?
あなたは、発達障害の子どもや自分を責めてしまうことはありませんか?
あなたは、発達障害の子どものできていないところばかりに目が行き、落ち込んではいませんか?
つい、あの子はあんなにできるのに、うちの子はだめだ…
あの子のママはあんなにうまくやっているのに、私はだめだ…
こう考えてしまう私もだめだ…
などと、悩んでしまうことってありますよね。
このようなお悩みは発達障害の子どもを持つ多くの親御さんは抱えています。
そこで今回は、このような悩みに対してどのように対応していけばいいのか、お話させていただきますね。
他の子と比べること自体は悪いことじゃない
まず、こういったお話をすると、他の子と比べてはいけないのに、比べてしまうからだめなんだ…と思われている方が多くいらっしゃいます。
しかし、比べてしまうこと自体は悪いことではありません。
やはり、生きていると、人と比べる場面というのは出てくることがあります。
テストの点数もそうですし、徒競走なども速さを比べることになりますよね。
実は、それよりも大事なのは、比べた後なのです。
あの子はあんな感じなんだな。
一方、うちの子はこんな感じなんだな。
だから、うちの子はだめなんだ。
だから、私の育て方が良くないんだ。
こんな風に、ただ比べるだけで終わりにせず、発達障害の子どもや自分を責めてしまうことが、あなた自身を苦しめることにつながっていきます。
ついやりがちな対応
こうなると、親御さんは、つい、発達障害の子どもに色々求めすぎるようになります。
・他の子と同じくらい勉強できるようになって!
・勉強がダメなら、かけっこはみんなより速くなって!
・もっと他の子みたいにちゃんと話せるようになって!
・発達障害なのだから、他の子と違うような才能を開花させるような育児をしないと!
うちの子どもがこうなれば、悩みは無くなる!
そう思って、子どもがやりたくないことであっても、一生懸命やらせようとします。
ただ、残念ながら、親御さんがこのような姿勢でいることは、発達障害の子どもを苦しめることになります。
なぜかというと、発達障害の子どもは、
こうできるようにならなきゃ、親が悲しむ…
と考え、最初は、一生懸命頑張ります。
しかし、発達障害の特性でどうしてもうまくできないこともありますよね。
それでも親御さんが求め続けることで、発達障害の子どもは、だんだんと無気力になり、自己肯定感を下げていくことになるからです。
でも、求められた通りにできるようになれば、子どもの自己肯定感は下がらず、むしろ上がるのでは?と思った方もいるかもしれませんね。
しかし、できるようになったとしても、
今はできているけど、これができなくなってしまったら、自分はダメなんだ…と、発達障害の子どもは思うようになり、どの道、自己肯定感は下がります。
つまり、親御さんが求めたことを、できたとしてもできなかったとしても、発達障害の子どもは苦しむことになるのです。
他の子と比べてしまう時はどうしたらいいの?
では、発達障害の子どもを他の子と比べてしまった時に、どのように考えていくことで、発達障害の子どもも親御さん自身も、毎日健やかに過ごせると思いますか?
それは、発達障害の子どもや自分を受け入れるという方に考えていくということなのです。
あなたは、どんな自分も受け入れていますか?
あなたは、発達障害の子どもがどんな状態であっても受け入れていますか?
なかなかYES!と言える人は少ないかもしれませんね。
やはり、多くの人は、他人と比べた後に、その状況を受け入れられずに、うちの子は・私はダメだなぁと思ってしまいますよね。
発達障害の子どもを受け入れる方法
では、どうしたら、発達障害の子どもや自分を受け入れる方に考えられるようにと思いますか?
発達障害の子どもを受け入れる方法。
それは、なるべく「基準」というものを通さずに見るということです。
世の中には、多くの「基準」というものがありますよね。
例えば、
・勉強ができなければいけない
・運動ができなければいけない
・上手にコミュニケーションできなくてはいけない
・目標を持って、毎日精進しなければいけない
・普通でなければいけない
・良い育児ができなければいけない
そういった基準を通して、発達障害の子どもを見てしまうと、
・うちの子どもは勉強が他の子よりできないからだめだ
・うちの子どもは運動が苦手だからだめだ
・コミュニケーションが上手でないうちの子どもはだめだ
・うちの子どもは毎日ボーッとしててだめだ
・普通でないうちの子どもはだめだ
・良い育児ができない私はだめだ
などと考え、発達障害の子どもや自分を責めやすくなりますよね。
先ほど挙げた基準は、当たり前のものに思うかもしれませんが、ただ、世の中にできた「基準」なだけなのです。
一つの視点でしかありません。
そして、この基準は、時代によっても人によってもどんどん変化していきます。
今は、勉強ができるだけじゃないよね!という基準もありますし、マイペースにゆっくり過ごせるって良いよね!という基準もあります。
「良い育児」というのも人それぞれ、定義が違います。
まとめると、世の中にある「基準」というものは、非常にあいまいなことが多いのです。
なので、そういったあいまいな世の中の基準に振り回されずに、発達障害の子どもや自分を見ていくことが大切なのです。
あなたは、どんな基準を持っているでしょうか?
そして、どんな基準を通して発達障害の子どもを見ていますか?
そこがわかってくると、比べてしまう時があっても、自分や誰かを責めたり、落ち込んだりすることは少なくなっていきますよ。
発達障害の子どもを他の子と比べてしまうことで悩んでいる方は、ぜひ、参考になさってみてください。
そして、自分や発達障害の子どもを受け入れられなかったり、責めてしまったりしたときも、そうしてしまった自分も含めて、受け入れてあげてくださいね。
では、発達障がい支援センターの神谷今日子がお送りしました。