
集団行動ができない子に悩んだときに、知っておいてほしいこと
こんにちは、
発達障がい支援センターの真鍋良得です。
お子さんが「集団行動ができない」と感じたとき、
不安になったり、「このままで大丈夫なのだろうか」と心配になることはありませんか。
学校や園では、どうしても
・みんなと同じように動く
・先生の指示に従う
・行事に参加する
といった「集団行動」が求められる場面が多くあります。
そんな時、少しでも周りと違う様子が見えると、
「うちの子は大丈夫だろうか」と気になってしまうのは、自然なことです。
「集団行動ができない」とひとことで言っても
ここで、ひとつ大切な視点があります。
それは、
「集団行動ができない」といっても、その内容は一つではないということです。
たとえば、
- みんなと同じ動きが苦手
- 先生の指示に従うのが難しい
- 友達と関わるのが少ない
- 行事には参加できるけれど、普段は一人でいることが多い
このように、場面によってまったく違います。
さらに、同じように見える行動でも、
その背景にはそれぞれ違う理由があります。
- 音や人の多さがつらい(感覚の問題)
- 指示が一度では理解しづらい(情報処理の問題)
- 人との距離感がわかりにくい(社会性の特性)
- 単純に一人でいる方が好き(性格)
つまり、
「できない」という結果だけを見ても、本当の理由はわからないのです。
実は「できている」部分もある
あるお母さんは、幼稚園の年長のお子さんが、
「友達とあまり遊ばない」「先生の指示に従わないことがある」と悩まれていました。
よく話を聞いてみると、
- 運動会に参加できている
- 音楽会も問題なくこなしている
- お泊り保育にも参加できている
という状態でした。
これはどうでしょうか。
一般的に見れば、
集団での活動にはしっかり参加できている状態です。
つまり、「集団行動ができていない」のではなく、
「一部の場面で苦手さがあるだけ」だったのです。
親の「こうあるべき」が苦しさを生むこともある
その方は、
「みんなと同じようにできなければいけない」
「みんなと同じように関われなければいけない」
という思いを強く持っておられました。
そのため、
できていない部分ばかりが目につき、
「問題だ」と感じてしまっていたのです。
でも、本当に大切なのは、
その子がどこまでできているのか
どんな場面が苦手なのか
を、落ち着いて見ていくことです。
完璧な「集団行動」は必要でしょうか
少し立ち止まって考えてみてください。
大人の世界でも、
- 一人でいるのが好きな人
- 集団が苦手な人
- マイペースに動く人
いろいろな人がいます。
それでも、それぞれの得意なことを活かして、
社会の中で役割を持って生きていますよね。
子どもも同じです。
無理に周りに合わせすぎると、
その子らしさが失われてしまい、
かえって生きづらさにつながることもあります。
大切なのは「その子に合った関わり」
集団行動が苦手なときは、
「できるようにさせる」ことよりも、
「その子に合った方法を見つける」ことが大切です。
たとえば、
- 指示は短く、具体的に伝える
- 視覚的にわかるようにする(絵や順番)
- 休める場所や時間をつくる
- 無理に関わらせず、安心できる距離を保つ
その子に合った関わりを積み重ねることで、
少しずつ「できること」は増えていきます。
見方を変えると、可能性が広がる
「みんなと同じことができない」
そう見える場面も、
見方を変えると、
- 自分のペースを大切にできる子
- 一人で集中できる力がある子
- 周りに流されない強さを持っている子
そんなふうに捉えることもできます。
今の時代は、
「みんなと同じ」であることよりも、
一人ひとりの個性を活かすことが大切にされる時代です。
最後に
お子さんの姿を見て、
不安になることもあると思います。
でも、どうか忘れないでください。
その子には、その子なりのペースと育ち方があります。
できていないところだけを見るのではなく、
できているところにも、そっと目を向けてみてください。
そして、
「こうあるべき」に縛られすぎず、
その子らしさを大切にしながら関わっていくこと。
それが、結果として、
お子さんが安心して集団の中で過ごしていく力につながっていきます。
焦らなくて大丈夫です。
その子の歩みに、やさしく寄り添っていきませんか。
