
発達障害の二次障害とは?
~子どもの心を守るために親が知っておきたいこと~
こんにちは、
発達障がい支援センターの真鍋良得です。「うちの子は以前はよく笑っていたのに、最近は笑顔が減った…」
「学校へ行こうとすると、お腹が痛いと言うようになった。」
「急に怒りっぽくなったり、自分を責めるような言葉を口にするようになった。」
このような変化が見られたとき、単なる反抗期や甘えだと考えてしまうことがあります。しかし、その背景には発達障害の二次障害が隠れている場合があります。
今回は、発達障害の二次障害とは何か、なぜ起こるのか、そして親としてどのように関わればよいのかをわかりやすくお伝えします。
二次障害とは何か
発達障害は、生まれつきの脳の特性です。
一方で二次障害は、その特性そのものではなく、周囲との関わりや生活環境の影響によって後から生じる心や体の不調のことをいいます。
つまり、発達障害だから二次障害になるのではありません。
特性を理解されずに叱られ続けたり、「努力が足りない」と責められたり、自分に合わない環境で無理を続けたりすることが積み重なることで、心が疲れ切ってしまうのです。
二次障害にはどのような症状があるの?
二次障害は、大きく二つのタイプに分けられます。
心の中に抱え込むタイプ
・学校へ行けなくなる
・強い不安を感じる
・気分が落ち込む
・自信を失う
・頭痛や腹痛など体の不調が続く
・人と関わることを避けるようになる
一見すると「おとなしい子」に見えるため、周囲が気づくのが遅れることも少なくありません。
行動として表れるタイプ
・怒りやすくなる
・暴言や暴力が増える
・物を壊す
・自分を傷つける行動をする
・家出や問題行動を繰り返す
こうした行動だけを見ると「困った子」と思われがちですが、実際には「助けてほしい」というSOSを行動で表現していることもあります。
二次障害が起こりやすい原因
1.学校で理解されない
例えば、じっと座ることが苦手な子が「落ち着きがない」と叱られ続けたり、感覚過敏がある子が「わがまま」と言われたりすると、「自分はダメな人間なんだ」と思い込むようになります。
2.勉強についていけない
読むことや書くことが苦手でも、周囲からは努力不足と思われてしまうことがあります。
何度頑張ってもうまくいかない経験が続くと、挑戦する意欲まで失われてしまいます。
3.友人関係の悩み
空気を読むことが苦手だったり、自分の思いをうまく伝えられなかったりすると、友達とのトラブルが増えることがあります。
孤立やいじめは、子どもの心に大きな傷を残します。
4.家庭で安心できない
家は本来、一番安心できる場所です。
しかし、「どうしてできないの?」「みんなできているよ」と責められる日々が続くと、家でも気を張り続けることになり、心の回復が難しくなってしまいます。
二次障害を防ぐために大切なこと
子どもの行動だけを見ない
問題行動だけを何とかしようとしても、根本的な解決にはなりません。
「なぜこの行動が起きているのだろう?」
という視点を持つことが大切です。
子どもの特性を理解する
発達障害には、それぞれ違った特性があります。
苦手なことを無理に克服させるよりも、環境を工夫したり、得意なことを伸ばしたりする方が、子どもは安心して成長できます。
安心できる居場所をつくる
子どもは、「できる自分」だけを認めてもらいたいわけではありません。
「失敗しても大丈夫」
「学校へ行けても行けなくても大切な存在」
そう感じられることで、少しずつ自信を取り戻していきます。
親の関わり方が未来を変える
私はこれまで、不登校や発達障害のお子さんと、そのご家族の相談を数多く受けてきました。
その中で実感しているのは、子ども自身を変えようとするよりも、周囲の理解や関わり方が変わることで、子どもが安心し、本来の力を発揮し始めるケースが非常に多いということです。
二次障害は早く気づくほど回復しやすいと言われています。
「最近様子が変わったな」
「以前より元気がないな」
そんな小さな変化を見逃さず、子どもの心の声に耳を傾けることが何より大切です。
まとめ
発達障害の二次障害は、子どもの性格や努力不足が原因ではありません。
特性が理解されず、無理を重ねる環境が続くことで、心や体に不調が現れてしまうのです。
だからこそ大切なのは、子どもを責めることではなく、子どもが安心して過ごせる環境を整えることです。
子どもは安心できる場所があれば、本来持っている力を少しずつ取り戻していきます。
親の理解と関わり方が、子どもの未来を大きく変える第一歩になるでしょう。
