
こんにちは、
発達障がい支援センターの真鍋良得です。
「ちょっと注意しただけなのに、すぐに怒る」
「何度も説明しているのに、イライラして言い返してくる」
そんなお子さんの様子に、困っている親御さんもいるのではないでしょうか。
実は、こうした行動の背景には、ワーキングメモリーの働きが関係している可能性があります。
ワーキングメモリーとは、聞いた情報や覚えたことを一時的に頭の中に置いておき、それを使って考えたり行動したりする力です。
例えば、先生の話を聞きながらノートを取り、次に何をするのか考える。
私たちが普段何気なく行っていることも、子どもにとっては大きな負担になる場合があります。
ワーキングメモリーが低い子は、目の前のことを理解したり、次の行動を考えたりするだけで、頭の中がいっぱいになってしまうことがあります。
そんなときに「早く片づけて!」「明日の準備もして!」と次々に言われたら、どうなるでしょうか。
何から手をつければよいのかわからなくなり、焦りや不安が強くなって、怒ったり、反発したりすることがあるのです。
つまり、怒りっぽい性格だからではなく、頭の中に余裕がなくなっているのかもしれないということです。
では、親はどう接すればよいのでしょうか。
まず、一度にたくさんの指示を出さないことです。
「部屋を片づけて、明日の準備をして、お風呂に入ってね」ではなく、「まず、おもちゃを箱に入れよう」と一つずつ伝えてみましょう。
また、怒っているときに何度も注意すると、さらに負担が増えることもあります。
少し落ち着いてから、短い言葉で伝えることも大切です。
そして、忘れてはいけないのが、親自身にも余裕が必要だということです。
毎日、子どもに気を配り、何度も声をかけていれば、親も疲れてしまいます。
すべてを完璧にやろうとせず、できることから取り組んでいきましょう。
子どもの怒りを、単なるわがままや性格の問題と決めつけないこと。
その行動の裏側に、困っている気持ちや、処理しきれない情報が隠れているかもしれません。
子どもを変えようとする前に、子どもが困りにくい環境を整える。
そんな視点を持つことが、親子双方の負担を軽くする第一歩になります。
