
こんにちは、
発達障がい支援センターの真鍋良得です。
発達障害を持っていると、学校でも職場でも「なんで自分だけこんなにうまくいかないんだろう」と感じる瞬間が多いものです。
けれど、困りごとには必ず工夫できる道があります。
今日は「発達障害によくあるつまずき」と「それを軽くする工夫」を3つお伝えします。
① 同じミスを繰り返してしまう
発達障害の特性のひとつに「注意が長く続きにくい」というものがあります。
例えば、上司の指示を聞いている最中に周りの音や別のことが気になり、大切な部分を聞き逃してしまう。そんな経験はないでしょうか。
さらに「自分流のやり方」にこだわりすぎて、職場のルールとズレが生まれることもあります。
対処の工夫
- どんなに「自分は理解できた」と思っても、必ず誰かに確認してもらう。
- 指摘されたことはその場でメモしておく。
「確認する」「記録する」を自分のルールにしてしまえば、繰り返しのミスはぐっと減っていきます。
② あれこれ手を広げすぎて終わらない
興味のあることに飛びつくスピードは速いけれど、その分、手をつけたまま中途半端に終わってしまう…。
これも発達障害のある方によくある傾向です。
結果的に疲れてしまい「結局、何もできていない」と落ち込むことも。
対処の工夫
- まず「やることリスト」を作り、書き出して見える化する。
- 終わったものはチェックを入れるだけでも達成感が生まれ、頭の整理になります。
さらに「どの仕事を先にするべきか」迷ったときは、自分で抱え込まずに誰かに相談すること。
人に聞くことも立派なスキルです。
③ よく物をなくす
「財布が見当たらない」「書類をどこに置いたかわからない」――これは単なる“うっかり”ではなく、注意が散りやすい特性が影響している場合もあります。
対処の工夫
- 物の置き場所を固定する。「鍵は必ずここ」「スマホはここ」と決めてしまう。
- 定期的に断捨離をして、持ち物を減らす。
モノが少なければ、それだけ探し物のストレスも減ります。
収納場所にラベルを貼って視覚的に分かりやすくするのも効果的です。
おわりに
発達障害の特性は、ときに学校や職場でのつまずきにつながります。
でも一方で「マイルールを守れる力」や「強いこだわり」は、大きな武器にもなり得ます。
もし今の環境が合わないと感じたなら、思い切って「環境を変える」ことも選択肢のひとつです。
大切なのは「もうだめだ」と思い込まないこと。あなたに合った工夫や環境は、必ず見つかります。