
「発達障害かもしれない」と言われたとき、まず知ってほしいこと
こんにちは、
発達障がい支援センターの真鍋良得です。
「もしかして、私の育て方が悪かったのかな……」
「もっとちゃんとしつけていれば、違っていたのでは?」
わが子が発達障害かもしれない、あるいは診断を受けたとき、
多くの親御さんが、こんなふうに自分を責めてしまいます。
でも、どうか一度、立ち止まって深呼吸してください。
その苦しさは、あなたがそれだけ真剣に子どもを思ってきた証です。
そして、まずお伝えしたい大切なことがあります。
発達障害は、親の育て方やしつけのせいではありません
発達障害は、
・親のしつけ
・家庭環境
・食べ物
・本人の努力不足
こうしたものを直接的な原因として起こるのではないと言われています。
現在の医学的な研究では、発達障害は先天的なものであり、
家庭環境の問題や育て方のせいではなく、
生まれつきの脳の特性によるものとされています。
遺伝的な要因や、胎児期の環境などが関係すると考えられています。
つまり、
・ あなたの育て方のせいではありません
・ 子どもの頑張りが足りないわけでもありません
「もっと頑張らせなきゃ」
「私が悪かったんだ」
そう思ってしまうほど、親も子も苦しくなってしまいます。
発達障害に「似た行動」が出ることもある
一方で、知っておいてほしい大切な視点があります。
実は、
家庭環境や生活リズム、強いストレスなどが原因で、
発達障害に似た行動が現れるケースもあります。
たとえば
・睡眠不足が続いている
・安心できる居場所がない
・強い緊張や不安を抱えている
こうした状態が続くと、
集中できない、落ち着かない、感情の起伏が激しい、
といった様子が見られることがあります。
この場合、
原因となっている環境や生活を整えることで、
症状が落ち着いていくことも少なくありません。
だからこそ、
「本当に発達障害なのかどうか」は、
専門家にきちんと見てもらうことがとても大切なのです。
兄弟がいる場合に、起こりやすいこと
発達障害のある子に手がかかり、
どうしても親の関心がそちらに向きやすくなると、
きょうだい児(定型発達の兄弟姉妹)に、次のような行動が見られることがあります。
・反抗的になる
・落ち着きがなくなる
・ケンカが増える
・やたらとおしゃべりになる
これは、
「困らせたい」わけでも
「わざと問題を起こしている」わけでもありません。
「私を見て」「僕の気持ちにも気づいて」
という心のサインなのです。
きょうだい児へのケアも、
親子全体が楽になるために、とても大切な視点です。
発達障害があっても、人生は終わりではありません
発達障害と聞くと、
「この先、幸せになれないのでは」
「普通の人生は送れないのでは」
そんな不安がよぎるかもしれません。
でも、忘れないでください。
人はみんな、
幸せになるために生まれてきています。
発達障害があっても、
・その子なりのペースで
・その子なりの強みを活かして
・その子なりの幸せを見つけることはできます。
大切なのは、
「悲観すること」ではなく、
「理解し、支え方を知ること」。
あなたがこうして悩み、学ぼうとしていること自体が、
もう十分に、子どもにとっての大きな支えです。
ひとりで抱え込まなくて大丈夫
わからないときは、
迷ったときは、
苦しくなったときは、
どうかひとりで抱え込まないでください。
専門家の力を借りてもいい
誰かに話してもいい
休んでもいい
あなたも、子どもも、
きっと大丈夫です。
少しずつ、安心できる道を一緒に見つけていきませんか。